この映像は、青い球体が中央に浮かび、その縁が角度によって白く輝いて見えるという、ガラス玉のようなリアルな印象を与えます。これは**フレネル反射(Fresnel Reflectance)**という技法によって実現されています。フレネル反射とは、物体の表面に対して見る角度が浅くなるほど、より多くの光が反射されて白っぽく見えるという、現実の光の性質を再現する手法です。たとえば水面を真上から見ると透明でも、斜めから見ると白く反射するような現象と同じです。この視線と表面のなす角を「内積」という計算で求め、それをもとに色の混ざり具合を決めています。球体の輪郭が白く光って見えるのは、この内積の値をもとに、中心の青と縁の白を段階的に混ぜているからです。混ぜる割合は、距離や角度によって変化し、自然なグラデーションを生み出します。これにより、物体の立体感や透明感が強調され、見る者にリアルで物理的な存在感を感じさせるのです。このような効果は、変数名ではnormal
(表面の向き)とviewDir
(視線の向き)、そしてそれらのdot
(内積)によって計算され、fresnel
という変数にその強さが保存されています。その後、mix
という関数で基本色と反射の色が滑らかに合成され、最終的な色となって表示されます。こうした工程がすべて1フレームごとに計算されており、視点や時間に応じて連続的に変化します。このように、数式だけで物理的な印象を視覚的に再現できるのがGLSLの大きな魅力です。