2025年9月14日日曜日

カイバリオンを信号概念から情報理論への橋渡しとして考えた場合に——。

 カイバリオンを信号概念から情報理論への橋渡しとして考えた場合に——。

【以前(〜1908)】まずフーリエが「現象は振動の合成」という見方を与え、マクスウェルとヘルツが電磁波という媒体でその見方を現実化しました。ヘヴィサイドは電信方程式で伝送の歪みや遅れを系として扱い、プーピンはローディングコイルで長距離の減衰と位相の乱れを抑えます。フェッセンデンの音声AM実演と、ド・フォレストの三極管は、振動を積極的に「作り・整え・増幅する」技法を開きました。ここでカイバリオンの語る振動・極性・リズム・対応は、波形の選択、反転の使い分け、刻限の合わせ、配置の整合という〈信号の作法〉として読めます。
【以後(1908→)】ナイキストは記号速度と帯域の関係を明確化し、ハートレーは情報量を時間と帯域に結びつけ、設計を資源配分の問題へ進めました。ド・ベルレシーズのPLLは同期(リズム)を工学の中心に据え、アームストロングのFMは雑音に強い振動表現を示します。最終的にシャノンが通信路容量と符号化の分離を打ち立て、対応の原理は層の役割分担として定着しました。要するに、カイバリオンの直観は、線形・定常・雑音モデルといった前提のもとで、帯域・同調・反転・層分離という情報理論の基礎へと自然に接続されます。
https://it-lists.blogspot.com/2025/09/when-we-read-kybalion-as-bridge-from.html