2025年9月7日日曜日
2025年9月6日土曜日
最小PBR(GGX・直射)— 冒頭解説(約600字
最小PBR(GGX・直射)— 冒頭解説
このシェーダは、球1個をレイトレし、GGXベースの最小PBRで直射1灯の見え方を計算します。まずカメラからのレイと球の交差を求め、ヒット点の法線 N、視線 V、光線 L を作ります。鏡面はマイクロファセットBRDFで、法線分布は GGX、幾何項 G は Smith の Schlick‑GGX 近似($k=((r+1)^2)/8$)、フレネル F は Schlick 近似を用います。
粗さ $r$ から $\alpha=r^2$ とし、NDF は次式です。
エネルギー保存のため拡散は
とし、金属(metallic=1)では拡散が消えます。最終輝度は
を一灯ぶん評価し、わずかな環境色を加えてガンマ補正($1/2.2$)で表示します。パラメータは Blender の Principled と整合し、Base Color→albedo、Metallic、Roughness が同義です。短いコードと基本式だけで「金属らしさ」や「粗さによるハイライトの広がり」を再現でき、さらに IBL、影、ACES トーンマップを加えると実写感が一段と高まります。
https://www.shadertoy.com/view/3cScDDWeb3広告ネットワーク
すでに動いている/資金調達している主な類型と企業
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Web3広告ネットワーク(ウォレット/ dApp面の配信)
HypeLab:ウォレットやdApp・NFTマーケットプレイス内に配信、オンチェーン/オフチェーン属性でターゲティング。23年に**$4M**調達。 hypelab.com+1The Block -
オンチェーン計測・アトリビューション
Spindl:Web2⇄Web3横断の計測(AppsFlyer連携)/ 22年に**$7M**調達。 Axiosblog.spindl.xyz -
Web3オーディエンス構築(アドレス⇄Web2紐付け/拡張)
Addressable:23年に**$7.5M**→24年に累計$13.5M。ウォレットに基づくマーケ堆積を提供。 addressable.io+2addressable.io+2 -
分散型アドエクスチェンジ/プロトコル
Ambire AdEx:17年からの広告プロトコル(支払いチャネル/スマコン決済)。初期に約**$10–12M**規模の資金調達(ICO)。 GitHubadex.network+1 -
ユーザー報酬型ブラウザ広告
Brave / BAT:ユーザーが同意して広告を受け取り、BATで報酬。Roadmap 3.0ではオンチェーン連携やクエスト強化。 Brave+1 -
“クエスト/タスク”型の獲得(オンチェーントライアル=成果)
Galxe、Layer3、Zealy:大規模ユーザー基盤・23–24年に資金調達(Layer3は**$15M Series A**)。広告の代替として成果タスクを組むユースケースが一般化。 galxe.comLayer3PYMNTS.com -
アドフラウド対策(オンチェーン検証)
Verasity(Proof-of-Viewでビュー検証、VeraViews提供)。 OKXverasity.io
Web2アドテクと比べた利点(+理由)
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成果の“可監査性”が高い:ミント/スワップ/入金などオンチェーンの最終イベントをコンバージョンにでき、スマコンに記録→レポートの食い違いを縮小。ZKや分散台帳での監査性も研究・実装が進展。 arXiv
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同意ベースのID(ウォレット):**SIWE(ERC-4361)**で署名ログイン→クッキー不要でもセッションと同意管理が可能。スマコンウォレットの署名検証(EIP-1271)にも対応。 Login.xyz+1ethereum.org
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自動レベニューシェア/即時決済:支払いをスマートコントラクトで自動化(エスクロー/ストリーミング/上限管理など)。AdEx系は支払いチャネルでマイクロペイメントを大量処理する設計。 GitHub
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“ウォレット内”のリーチ:従来のウェブ面では届きにくい**実利用者(保有資産・トランザクション有り)**に直接配信可能。 hypelab.com
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ユーザーと利害が一致する設計:Braveのようにユーザーへ還元するモデルが標準機能として存在。 Brave
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フラウド耐性の強化余地:ビュー/クリックの“申告値”より、検証可能なイベント(オンチェーン)を課金根拠にできる。PoVのようなビュー真正性検証も登場。 OKX
ただし(現実的な留意点)
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到達規模/在庫の成熟度:Web2の巨大在庫・ブランドセーフティ標準(IAS/DoubleVerify等)に比べ、Web3は在庫/測定の標準化が発展途上。Quest型で補完する動きが主流。 Layer3
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ID断片化とSybil対策:チェーン/ウォレット跨ぎの重複、スマコンウォレット署名(EIP-1271)対応の実装差など、運用ノウハウが必要。 ethereum.org
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Web2側の環境は“まだ動的”:Chromeの3rdパーティCookieは段階的制限の計画が度々変更/遅延。Privacy Sandbox(Attribution Reporting API等)は動き続けており、Web2計測も並行で必要。 Privacy Sandbox+1Wall Street Journal
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日本の広告・景品規制/暗号資産規制:表示義務・誇大表現の禁止(景表法/JVCEA指針)に注意。対価や特典(NFT/トークン付与)は景品類上限やリスク表示等の要件を満たす設計が必要。 CAA Japan一般社団法人 日本暗号資産取引業協会(JVCEA)t2fifa.or.jp
どう活かすか(実務Tips)
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配信:まずはHypeLab等のウォレット面在庫でCPA/CPE試験運用。 hypelab.com
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計測:SIWE署名+campaignIdでクリック識別→オンチェーン成果と1:1照合。Web2計測(AppsFlyer等)とSpindl連携で“Web2→オンチェーン”のラストタッチを補完。 blog.spindl.xyz
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不正対策:成果はオンチェーンイベント+PoV/独自検証の二重化、SC側でcooldown/上限/nonce。 OKX
もともとインターネット自体ディスクロージャーだったはずですけど、マネタイズその他、そうはならなかったですね
もともとネットは「仕様・由来を公開して接続する」文化(RFC/W3C/ブログ)でしたが、収益化とモバイル化で“逆ディスクロージャー”が進みました。要点だけ整理します。
3段階の変遷
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開示指向(〜2000)
公開規格・実名的コミュニティ・リンクで評価=可視。 -
不可視化の進行(2000–2010s)
アドテク/入札/指紋採取、推薦アルゴリズム、アプリ化で“箱化”。 -
規制主導の再ディスクロージャー(2020s–)
広告ライブラリ、ステマ規制、C2PA/AIラベリング等で部分的に回帰。
逆転を招いた力学(5つ)
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競争優位:データと最適化手法は隠すほど儲かる
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プライバシー規制の副作用:同意UIは増えたが実態は見えにくい
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プレミアの壁:有料層で情報非対称が拡大
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濫用対策:スパム/荒らし対策名目で基準がブラックボックス化
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インフラ回収:ログや計測が企業内に囲い込まれた
いま実務でできる「設計の原則」
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目的別開示:①推薦理由 ②広告/アフィ関係 ③生成物ラベル(AI/C2PA)
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二重ログ:内部監査ログ+ユーザー向け“ミニ開示ログ”(誰に何が届いたかの要約)
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透明性API:出稿・配信・推薦の要約エンドポイントを外部公開
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プレミア再設計:有料でも開示文言は無料で誰でも閲覧可
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合意UI最適化:1画面1目的・履歴参照・いつでも撤回
進め方(軽量KPI)
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可読開示率(開示文を実際に読まれた割合)
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関係性明示率(提携/ギフティング表示の網羅度)
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推薦理由開示率(リコメンドの“なぜ”を提示した配信の割合)
ブロックチェーンがプライバシーについて二極化をもたらすと仮定できますか?
ざっくり言うと「開示ど真ん中のKYCゾーン」と「選択的秘匿ゾーン」の二極化です。
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規制ドリブンに“丸見え化”
FATFのトラベルルールやEUの新AML規則で、送受信者情報の伝達・匿名口座の禁止などが強化。結果、取引所や“規制対応型L1/L2”は高開示へ収束します。FATFコンシリウムノートン・ローズ・フルブライト -
産業側の「公開」圧力
MiCAは発行体にホワイトペーパーの詳細開示を義務づけ、広告表現の制約も。コンプラ重視のRWAやステーブル群は“見せる”設計に寄ります。EUR-Lex+1 -
逆方向の“秘匿”技術も進化
Zcashのzk-SNARK、Aztecなどのプライバシー志向ZKロールアップ、FHE系L2(Fhenix等)が計算や状態そのものを暗号化して選択的開示を可能に。Zcash DocumentationZ.CashAztec DocumentationCoinDeskChainwire -
「選択的ディスクロージャー(zkKYC)」の台頭
Polygon ID等のVC/zk証明で、必要最小限だけ証明(例:年齢/KYC済み)する実装が増加。全面開示と完全秘匿の中間が厚くなります。PolygonCryptoSlate -
監視の“性能向上”が分極を補強
研究・実務のアドレス/トランザクション・クラスタリングで疑似匿名は可視化されやすい。可視ゾーンはより透明に、秘匿ゾーンはより強い暗号へ。コンピュータサイエンスUSENIX -
エンフォースメントの揺れ
Tornado Cash制裁(2022)→訴訟・取扱い指針・最近の動きまで、プライバシー手段と法執行の綱引きが続いています。U.S. Department of the Treasury+1Axios
帰結(実務の前提)
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CEX/規制対応L2/許可型チェーン=高開示・追跡前提
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ZK/FHE系L2・プライバシー通貨=選択的秘匿前提
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中間層=zkKYC+ログ最小化の設計(監査には耐え、個人情報は出さない)
いまの設計指針(簡潔)
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“開示と秘匿の分離”を要件化:公開メタデータと秘匿データの境界を明文化
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zkKYC/VCで二値KYCを脱し、「条件を満たす」のみ証明
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監査用ログは保持、公開ログは最小限・選択的
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地域展開はMiCA/AML/トラベルルール差分表で運用
秘匿方向のweb3のweb2と比較した利点を教えてください
最小開示(Selective Disclosure)
zk/VCで「18歳以上」等だけ証明。Web2は本人情報そのものを提出・保管しがち。-
計算の秘匿
MPC/FHE/TEE等で“中身を見ずに計算”。Web2は担当者や運営が内容を閲覧し得る。 -
検証可能で非公開
第三者は“正しさの証明”だけ検証でき、基データは非公開のまま。Web2は監査で原本提出が前提。 -
プラットフォーム横断の再利用
一度の証明(VC/zk)を別サービスでも使い回せる。Web2はサービスごとに再登録・再提出。 -
公開台帳との“選択的接続”
ステルスアドレス/シールドプール等で取引のリンク性を制御。Web2は中央DBで統合・突合されやすい。 -
コンプライアンスの“コード化”
「証明が無ければスマコン実行不可」など、運用ではなく実装で強制。Web2はポリシー・監査依存。 -
監査の低侵襲化
View key/監査用鍵で“必要範囲のみ”開示。Web2は全件エクスポートや現地監査が必要になりがち。 -
漏洩リスクの縮小
そもそも個人データを“保持しない”設計が可能。Web2は保有前提で漏洩面積が大きい。 -
耐検閲・停止点の分散
分散台帳+リレー/ロールアップで単一停止点を回避。Web2は事業者・国境で遮断されやすい。 -
メタデータ分離
コミットメント/ノート設計で金額・相手・頻度などの露出を抑制。Web2は決済・広告事業者に集約。
代表ユースケース
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年齢/居住地などの属性証明(本人情報は非開示)
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プライベート投票・評議(正当性は公開、投票内容は秘匿)
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企業間の機微データ連携(合算/検証のみ共有、原データは秘匿)
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地域/資格限定のエアドロップ(条件充足のみ証明)
注意:L1の透明性、オンランプ/KYCでの再識別、解析による追跡リスクは残ります。**“何を公開し、何を証明だけにとどめるか”**の設計が肝要です。
確率質量関数(PMF)と期待値の関係|サイコロとコイントスで直感的に理解
確率質量関数(PMF)と期待値の関係|サイコロとコイントスで直感的に理解
確率質量関数(PMF)は離散確率変数が各値をとる確率を与える関数です。本稿ではPMFを使って期待値をどのように計算するかを、サイコロとコイントスの例で整理し、ベルヌーイ/二項分布やエントロピーとの関係まで簡潔に補足します。
保管版HTML(元記事:note) / 最終更新: 2025-09-06
補足①:定義の再確認(PMFと期待値)
離散確率変数 \(X\) のPMFを \(p(x)=P(X=x)\) とすると、期待値は
\[ E[X]=\sum_{x} x\,p(x) \]
となります。サイコロでは \(p(1)=\cdots=p(6)=1/6\) なので
\[ E[X]=\frac{1+2+3+4+5+6}{6}=3.5 \]
—「平均的に得られる値」を表します(実際に出る値とは限りません)。
補足②:ベルヌーイ分布の期待値と分散(式の最短導出)
コイントスのように \(X\in\{0,1\}\)、成功確率 \(p\) のとき
\[ E[X]=p, \quad \mathrm{Var}(X)=p(1-p) \]
はPMFから1行で導けます(\(E[X]=0\cdot(1-p)+1\cdot p\))。検索意図に合う公式明示で到達性を高めます。
補足③:二項分布への一般化(頻出QA対策)
独立なベルヌーイ試行を \(n\) 回:
\[ E[X]=np, \quad \mathrm{Var}(X)=np(1-p) \]
「コイントスを何回も」は実用的な問い合わせが多く、最短で応答できるよう公式を記載しておきます。
補足④:PMF・PDF・CDFの違い(1分要約)
- PMF:離散。棒グラフの高さ=確率。
- PDF:連続。曲線の面積=確率(高さそのものは確率ではない)。
- CDF:閾値以下である確率の累積。
検索で混同されやすい用語の「即答」を本文内に用意しておくと流入の取りこぼしを減らせます。
補足⑤:エントロピーとの関係(2値のとき)
二値の不確実性は
\[ H(p)=-p\log_2 p-(1-p)\log_2(1-p) \]
で最大は \(p=0.5\)。本文の話題(シャノン)を式で補強して内部一貫性を高めます。
補足⑥:Python最小コード(張り替え可)
# PMFから期待値を出す最小例(サイコロ)
xs = [1,2,3,4,5,6]
pmf = [1/6]*6
E = sum(x*p for x,p in zip(xs, pmf))
print("期待値:", E) # 3.5
# ベルヌーイと二項(導出確認)
p, n = 0.3, 10
E_ber, Var_ber = p, p*(1-p)
E_bin, Var_bin = n*p, n*p*(1-p)
print(E_ber, Var_ber, E_bin, Var_bin)
補足⑦:よくある質問(FAQ)
- Q. 期待値は実際に出る値ですか?
- A. 平均的傾向を表す量で、必ず観測される値ではありません(サイコロの3.5など)。
- Q. 偏りコインの期待値は?
- A. 成功確率 \(p\) です(成功=1, 失敗=0 と定義した場合)。
- Q. PMFとPDFの違いは?
- A. 離散か連続かで解釈が異なります。PMFは高さが確率、PDFは面積が確率です。
メタ情報とタグ
ディスクリプション:確率質量関数(PMF)から期待値をどう計算するかを、サイコロとコイントスで直感的に解説。ベルヌーイ/二項、PMF・PDF・CDFの違い、エントロピーも簡潔に補足。
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