エドガー・ダイクストラ(Edsger W. Dijkstra)の多くの著作は、テキサス大学オースティン校の「E.W. Dijkstra Archive」でオンライン公開されています。
Department of Computer Science
このアーカイブには、彼の技術的なメモや論文、観察、コメントなどが多数収録されており、PDF形式で閲覧可能です。
また、彼の著作をより魅力的に閲覧できるよう工夫されたプロジェクトも存在します。
さらに、彼の著作の一部は日本語に翻訳されており、例えば「構造化プログラミングを最初に提唱した文書」の翻訳が公開されています。
これらのリソースを活用することで、ダイクストラの多彩な著作にアクセスし、その思想や業績を深く学ぶことができます。
エドガー・ダイクストラ(Edsger W. Dijkstra)の書いたメモやコメントは、プログラミングやコンピュータサイエンスに関する深い洞察と独特のユーモアが特徴的です。以下に、歴史的に有名なものや意外性のあるジョーク的なものをいくつか紹介します。
1. 「GOTO文の有害性に関する覚書」
原題: Go To Statement Considered Harmful(EWD215)
内容: 1968年に発表されたこのメモは、構造化プログラミングの基礎を築くもので、GOTO文の使用を批判し、コードの可読性とデバッグ容易性を向上させるための方法を提案しました。
有名な引用:
"The quality of programmers is a decreasing function of the density of GOTO statements in their programs."プログラマーの質は、プログラム中のGOTO文の密度に比例して低下する。
2. 「お茶を飲んでいたらアルゴリズムを考えた」
背景: ダイクストラの最も有名な業績の1つである「ダイクストラのアルゴリズム(最短経路問題の解法)」は、彼が喫茶店でお茶を飲んでいるときに紙ナプキンに書き留めたとされています。このエピソードは、彼の問題解決能力の高さを象徴する逸話です。
3. 「科学者の義務」
原題: The Humble Programmer(EWD340)
内容: 科学者としての謙虚さと倫理的責任について述べたエッセイ。この中で彼は、プログラマーの役割を単なる技術者としてではなく、社会に影響を与える重要な存在として描いています。
ジョーク的な要素:
"The use of COBOL cripples the mind; its teaching should, therefore, be regarded as a criminal offense."COBOLの使用は精神を不自由にする。従って、その指導は犯罪とみなされるべきである。
4. 「プログラミング言語を比較するジョーク」
エピソード: ダイクストラは、プログラミング言語の選択について辛辣なジョークをよく飛ばしました。
有名な発言:
"APL is a mistake, carried through to perfection. It is the language of the future for the programming techniques of the past."APLは完璧なまでに貫かれた過ちである。過去のプログラミング技術に対する未来の言語である。
5. 「ダイクストラの犬のエピソード」
背景: ダイクストラは、自身の犬についての話を交えながら、アルゴリズムの説明を行うことがありました。彼の犬が小さな迷路を最短で抜ける方法を学ぶのを観察したことで、探索アルゴリズムについて考えたという逸話があります。
ジョーク:
"My dog learned dynamic programming faster than most of my students."「私の愛犬は、他の生徒よりも早くダイナミック・プログラミングを習得しました。
6. 「数学への偏愛」
内容: ダイクストラは、数学的な厳密性を好む姿勢が知られており、その点をジョークで語ることがありました。
発言:
"Computer Science is no more about computers than astronomy is about telescopes."「コンピュータ・サイエンス(計算科学)は、天文学が望遠鏡に関した学問でないように、コンピュータ(計算機)についての学問ではない。
7. 「歴史的メモEWD998」
背景: ダイクストラは膨大な数の「EWDメモ」を残しました。その中で、彼はプログラミングだけでなく、教育、哲学、科学全般についても語っています。
一例:
"Simplicity is a great virtue but it requires hard work to achieve it and education to appreciate it."シンプルであることは素晴らしい美徳だが、それを達成するためには努力が必要であり、それを理解するためには教育が必要である。
ダイクストラの文章は技術的に重要なものが多い一方で、彼の鋭い洞察と風刺的なユーモアが垣間見えます。これらのメモは、彼が単なる技術者ではなく、哲学者や教育者でもあったことを示しています。興味があれば、E.W. Dijkstra Archiveでさらに探求できます!