構図 | 代表作(クリックで拡大) | 考え方・解説 | 関連作リンク |
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二分割構図 |
![]() ミケランジェロ《アダムの創造》
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画面を上下/左右にくっきり分け、天的領域と地上的領域、あるいは神性と人間性など意味の対立を一撃で見せます。大胆な割り切りがドラマを生む一方、被写体の真ん中断ちは静的になりすぎる欠点も。水平線や雲・建築など自然な境界を二分線として借りると強く決まります。 |
・ミケランジェロ《光と闇の分離》 別パネルの対照 ・天/地の分節が明快な祭壇画の例 |
三分割法 |
![]() レオナルド《最後の晩餐》
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画面を縦横に三等分し、交点や分割線付近に主題を置く定石。視線の移動が自然で、群像でも秩序が保てます。レオナルド作では地平線と卓が横の三分線、キリストの頭部が中央垂直線に近接し、さらに透視図法の消失点が集中を助けます(黄金比との関連もしばしば言及されますが、まずは三分の安定と透視の収斂を押さえると実務的)。 |
・ピエロ《キリストの洗礼》の厳密な整序
(縦横の端正な割り) ・ティツィアーノ《聖母被昇天》の縦三層 (地上/聖人/天上) |
日の丸構図(中央配置) |
![]() ヤン・ファン・エイク《アルノルフィーニ夫妻》
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主体を迷いなく中央に据える方式。宗教画ではイコン的な正面性と荘厳さを生みます。中央に置くだけだと平板になりがちなので、周囲の装飾や光源・床目地で奥行きと象徴を補強すると格が上がります。 |
・レオナルド《サルバトール・ムンディ》 正面の救世主像 ・ジョット《オンニサンティの聖母》 玉座の中央支配 |
三角構図 |
![]() ラファエロ《システィーナの聖母》
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頂点(聖母・キリスト)から両脇へと安定の力学をつくる古典構図。信仰画では神学的秩序=視覚的安定として機能します。静的になりすぎる場合は、布や視線・ジェスチャーで対流をつくると生気が生まれます。 |
・ラファエロ《草原の聖母》 (三角の典型) ・レオナルド《岩窟の聖母》 (三角+洞窟の囲み) |
対角線構図 |
![]() カラヴァッジョ《聖マタイの召命》
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強い斜めの力が時間性・劇性を生みます。カラヴァッジョは斜光そのものを「対角線」として使い、光=恩寵の向きで解釈を導きます。斜めが過剰だと不安定に見えるので、反対向きの副対角や水平要素で釣り合いをとるのがコツ。 |
・《サウロの回心》 (馬体がつくる対角) ・《聖ペテロの磔刑》 (十字の傾斜) |
放射線構図 |
![]() ベルニーニ《聖テレサの法悦》
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一点に収束する線群で神秘体験や啓示の瞬間を視覚化。建築・彫刻・光(本物の天窓光や金の光条)を総合して視線+感情を一点へ集束させます。線が散漫だと効果が薄まるので、中心(聖名・聖人・聖体)を明確に。 |
・ガウッリ《御名の勝利》(イエズス会堂天井) (光条の渦) |
トンネル構図(フレーミング) |
![]() ファン・アイク兄弟《ゲントの祭壇画(開扉)》
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アーチや柱列、洞窟など囲いを前景に置いて、奥の聖域へ誘う手法。額縁の中にもう一つの額縁をつくるイメージで、視線を導き、深度も稼げます。前景が暗/後景が明の明度差を併用すると効果大。 |
・フラ・アンジェリコ《受胎告知(サン・マルコ)》 回廊の列柱が額縁化 |
サンドイッチ構図 |
![]() ルーベンス《昇架のキリスト》
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主題(キリストなど)を両側の群像で挟み込む構成。視線は自然に中央へ圧縮され、緊迫感が高まります。中央に空白(呼吸)を残すと窮屈さを避けられます。左右の量塊の明暗・色量を揃えるのも安定のコツ。 |
・《十字架降下》(同聖堂の対作品) (大三連作) ・カラヴァッジョ《埋葬》 (上下からの圧) |
シンメトリー構図 |
![]() 《キリスト・パンタクラトール(シナイ修道院)》
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左右対称は永遠・秩序・権威の表象。正面性と軸線を厳密にとるほど宗教的威厳が強まります。単調にならぬよう、目・口・手のわずかな非対称で生気を宿らせるのも古典的技法です。 |
・チェファルー大聖堂のパンタクラトール ビザンティン・モザイク ・アヤソフィアのキリスト像 荘厳な正面性 |
C字構図 |
![]() ムリーリョ《栄光の聖母子》
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聖母の身振りと衣、雲や天使群でC字の抱擁をつくり、中心の幼子を包み込みます。柔らかい母性的リズムが得意ですが、甘く流れすぎないように、反対側へ小さなカウンターカーブや水平の留めを置くと引き締まります。 |
・ボッティチェリ《マニフィカトの聖母》 (曲線の抱擁) ・《ザクロの聖母》 (円形とCの併用) |
1. smolagents GitHub リポジトリ
README やドキュメントにも「最小限のコードでエージェントを実行」「CodeAgent の行動をコードで定義」が強調されています。