TON 618は、観測された中で最も巨大な超大質量ブラックホールの一つです。以下のような特徴があります。
基本情報
分類: クエーサー(活動銀河核)
赤方偏移: 2.219(これは約104億光年の距離に相当)
位置: りょうけん座の方向にある
発見: 1957年に電波源として発見
質量
TON 618のブラックホールの推定質量は 約660億太陽質量(6.6×1010M⊙6.6 \times 10^{10} M_{\odot}6.6×1010M⊙)とされ、これは銀河全体を超える質量です。これは、これまでに観測されたブラックホールの中でも最大級のものです。
光度
TON 618はクエーサー(活動銀河核)として強力な電磁波を放出しており、その光度は太陽の140兆倍と推定されています。これは、中心の超大質量ブラックホールが降着円盤を持ち、周囲の物質を猛烈に加熱して光を放っているためです。
なぜ巨大なのか?
TON 618のブラックホールは、宇宙初期(約100億年以上前)に形成され、長期間にわたって大量の物質を吸収し続けたと考えられています。ただし、ブラックホールの成長速度には理論上の上限(エディントン限界)があるため、どのようにしてここまで成長したのかは天文学の大きな謎の一つです。
比較
M87のブラックホール(イベントホライズン・テレスコープが撮影した有名なブラックホール)
約 65億太陽質量
天の川銀河の中心ブラックホール(いて座A)*
約 400万太陽質量
TON 618
約 660億太陽質量(圧倒的に巨大)
今後の研究
TON 618のような極端に巨大なブラックホールの存在は、ブラックホールの形成・成長モデルを見直すきっかけになる可能性があります。特に、宇宙の歴史の初期にどのようにしてこれほど巨大なブラックホールが成長したのかは、今後の観測と理論研究で解明されると期待されています。
TON 618は「宇宙に存在する最大のブラックホール候補」の一つとして、今後も注目され続ける天体です。








