2025年9月14日日曜日

ギターのタブ表示できるライブラリやcssセットありますか?

 

ブラウザ表示用ライブラリ

  • alphaTab(JS/TS)
    Guitar Pro・MusicXMLの読み込み、タブ譜表示&再生に強い。商用可(MPL-2.0/商用ライセンス)。 npm+3alphatab.net+3alphatab.net+3

  • VexFlow(JS/TS)
    低レベルAPIで譜面描画。TabStave/TabNote等でタブ譜を組めます(MIT)。 vexflow.com+2vexflow.com+2

  • VexTab(VexFlow向け簡易テキスト言語)
    テキストから手早く標準譜+タブ譜を生成。 vexflow.com+1

  • OpenSheetMusicDisplay(OSMD)
    MusicXMLを描画。ギタータブ表示に対応(BSD-3-Clause)。 GitHub+1

  • Verovio(MEI)
    MEI譜面のレンダラ。リュート等のタブラチュアも対象(歴史系タブに強い)。 Reference book for Verovio+223344+2

埋め込みサービス(編集・再生付き)

歌詞の引用

 

目安

許可不要(引用が適法な場合)
次の要件を満たすときは、歌詞でも無断で引用できます。

2行かどうかは決め手ではありません。上の要件を満たすかが判断基準です。Web担当者Forum

許可が必要になりがち

  • 詩の“雰囲気づけ”として歌詞2行を置くだけ(批評・検討の文脈がない)。

  • 歌詞を改変して使う(翻案・替え歌等)。これは引用の範囲外です。Bunka+1

実務のコツ

  • 書き方例(引用として整える)
     「“○○○○”――△△△(作詞:◇◇、19XX)。このフレーズを私は…」
     ※引用はカギ括弧で区切り、直後に出所を明記。e-Gov Law Search

  • 出所表記の目安:曲名/アーティスト/作詞・作曲者/年/出版社(わかる範囲で)。e-Gov Law Search

  • 許可取得の窓口:引用にならない使い方なら、出版社やJASRAC等で「出版物への歌詞掲載」の手続きを。jasrac.or.jp

  • ウェブ掲載:Ameba等のJASRAC包括契約ブログは個別許諾なしで歌詞掲載できる場合あり(各サービス規約に従う)。jasrac.or.jp

  • 権利者確認:JASRAC管理外の曲もあるため、J-WIDで作品情報を確認。note(ノート)

まとめ

  • 批評等の文脈で、必要最小限・明確区別・出所明示→許可不要になり得る。Cric+3Bunka+3Bunka+3

  • 単なる挿入や改変→多くは許可が必要(JASRACや出版社へ)。jasrac.or.jp+1

※これは一般的な情報で、最終判断は事案次第です。心配なら、該当箇所を見せていただければ「引用」成立しやすい形に整えます。


批評ならどうですか?


結論:本当に「批評」のための引用なら、原則許可不要です。ただし下の条件を満たしてください。

  • 法32条の要件:公表済みである/公正な慣行に合致/批評目的上の正当な範囲(必要最小限)/出所明示e-Gov Law Search+2Bunka+2

  • 実質基準:あなたの本文(批評)が主、歌詞が従。引用部分を「」や字下げで明確区別。改変しない。Cric+1

  • 分量の目安2行だからOK/NGではなく、論点を示すのに必要かで判断。必要性が説明できるなら短行数は概ね適合しやすい。Kanagawa University Economics Institute

  • 表記例:「『○○○○』—作詞△△(19XX)。この句が示す△△性を…」のように直後で批評し、曲名・作詞者・年など出所を明示e-Gov Law Search

  • 避けたい使い方:雰囲気づけのエピグラフだけ/繰り返し多用で本文より目立つ/勝手な意訳・改変。※翻案は引用の範囲外。Kotto Law

  • 実務補足:歌詞の翻訳文を自作して載せるのは別権利(翻案)になり得るので注意。必要なら管理団体等で手続き。JASRAC

要するに、批評本文が主役で、歌詞は論証に不可欠な材料として最小限+出所明示ならOKの可能性が高いです。

LLMは接着が主役、カットアップは編集が主役

 カットアップは20世紀初頭のダダに源流があります。チューリヒのツァラは新聞を切って袋で混ぜ、取り出した順に詩を作る方法を示しました。のちにシュルレアリスムの偶然性や自動記述と響き合い、1959年にガイシンが偶然発見、60年代にはバロウズと共に本や録音テープを物理的に切断・貼り直す実験へ発展します。ジョン・ケージのチャンス・オペレーションや、制約で遊ぶオウリポとも連動し、「切って、並べ替えて、最小限だけ接ぐ」という編集術が確立しました。

LLMと比べると方向は逆です。LLMは大量の文章から「次に来そうな語」の確率分布を学び、アテンションで離れた文脈も結び、温度やtop-pで揺らぎを調整して、滑らかで一貫した文を作ります。要は“意味の糊で接ぐ”。一方カットアップは、人が句や文を切り、順序を入れ替え、必要なときだけ接続詞などで橋をかけます。工程で言えば、LLMは接着が主役、カットアップは編集が主役です。

両者には共通の物差しもあります。n-gramのパープレキシティ(読みやすさ)、境界PMI(継ぎ目の不自然さ)、隣り合う文の埋め込み距離(意味の飛距離)、出典の混合度(キメラ性)などです。実務では、断片を長く・橋渡し語を多くすれば「読めるキメラ」、断片を短く・順序をランダム寄りに・温度を上げれば「尖ったキメラ」になります。

後半の視点として、離散モデルはカットアップに近い作法を持ちます。n-gramやHMM、挿入・削除・置換を扱う確率的トランスデューサ、マスクした範囲を復元するBART/T5、まとめて穴埋めする非自回帰系や離散拡散は、いずれも「離散的な断片を壊し、選び、並べる」手続きです。逆に、密なアテンションで連続的に補間し、温度を下げ、強い整合制約をかけるほど、カットアップ的な断続は後景に退きます。

https://it-lists.blogspot.com/2025/09/llms-make-adhesion-protagonist-while.html

カイバリオンを信号概念から情報理論への橋渡しとして考えた場合に——。

 カイバリオンを信号概念から情報理論への橋渡しとして考えた場合に——。

【以前(〜1908)】まずフーリエが「現象は振動の合成」という見方を与え、マクスウェルとヘルツが電磁波という媒体でその見方を現実化しました。ヘヴィサイドは電信方程式で伝送の歪みや遅れを系として扱い、プーピンはローディングコイルで長距離の減衰と位相の乱れを抑えます。フェッセンデンの音声AM実演と、ド・フォレストの三極管は、振動を積極的に「作り・整え・増幅する」技法を開きました。ここでカイバリオンの語る振動・極性・リズム・対応は、波形の選択、反転の使い分け、刻限の合わせ、配置の整合という〈信号の作法〉として読めます。
【以後(1908→)】ナイキストは記号速度と帯域の関係を明確化し、ハートレーは情報量を時間と帯域に結びつけ、設計を資源配分の問題へ進めました。ド・ベルレシーズのPLLは同期(リズム)を工学の中心に据え、アームストロングのFMは雑音に強い振動表現を示します。最終的にシャノンが通信路容量と符号化の分離を打ち立て、対応の原理は層の役割分担として定着しました。要するに、カイバリオンの直観は、線形・定常・雑音モデルといった前提のもとで、帯域・同調・反転・層分離という情報理論の基礎へと自然に接続されます。
https://it-lists.blogspot.com/2025/09/when-we-read-kybalion-as-bridge-from.html

『キバリオン』:古代エジプトとギリシアのヘルメス哲学の研究

『キバリオン』入門──ヘルメス主義の7原理をやさしく解説

 

『キバリオン』:古代エジプトとギリシアのヘルメス哲学の研究

1908年初版『キバリオン』の表紙(パブリックドメイン画像) 1908年、「Three Initiates(三人のイニシエート)」という匿名名義で出版された『キバリオン』(正式タイトル『古代エジプトとギリシアのヘルメス哲学の研究』)は、古代の叡智ヘルメス哲学の教えを伝える書物であるen.wikipedia.org。著者は公には匿名だが、その正体はニューソート運動の先駆者ウィリアム・ウォーカー・アトキンソン(1862–1932)であると考えられているen.wikipedia.org。本書は伝説的賢者ヘルメス・トリスメギストスの秘教思想に基づく7つの原理を提示し、宇宙の法則を探究する内容となっている。これら7つの「ヘルメスの原理」はヘルメス哲学全体の基盤を成すものとされているen.wikipedia.org

『キバリオン』は古代・中世のヘルメス文献(ヘルメティカ)に見られる思想――例えば「全ては心」「上にある如く下も然り」といった哲学的精神主義や、万物が雌雄一対の極を持つという概念――をいくつか共有しているが、全体としては近代のオカルティズム、特に著者アトキンソンが属したニューソート(新思想)運動の影響をより強く受けているen.wikipedia.org。また、本書は現代ヘルメス文献の一つと見なされ、20世紀以降のニューエイジ思想にも広く影響を与えてきたen.wikipedia.org

著者と出版の背景

『キバリオン』は1908年にシカゴのヨギ出版協会(Yogi Publication Society)から刊行された。ヨギ出版協会はフリーメイソンが運営し、シカゴのMasonic Templeに本拠を置いていた出版社であるtemplarkey.com。著者は「三人のイニシエート(Three Initiates)」という匿名を名乗っており、その正体は長らく謎とされてきた。しかし現在では、ニューソート系の作家ウィリアム・ウォーカー・アトキンソンが主要な執筆者であった可能性が高いと考えられているen.wikipedia.org。なお、書名の「キバリオン (Kybalion)」は一見すると古代ギリシア語のようだが、実際にはそのような語は存在せず、古めかしい印象を与えるために作られた造語だと指摘されているen.wikipedia.org

7つのヘルメスの原理

書中では「ヘルメス哲学全体の基礎となる」7つの原理が提示されておりen.wikipedia.org、以下にその概要を示す:

  1. メンタリズムの原理 (The Principle of Mentalism) – 「すべては心である。宇宙は心(精神)の性質を持つ」en.wikipedia.org。万物の根源は普遍的心(宇宙精神)であり、物質世界も含め全てが精神的実体の想念によって形作られているとする。

  2. 照応の原理 (The Principle of Correspondence) – 「上にある如く下も然り; 下にある如く上も然り」en.wikipedia.org。マクロコスモス(大宇宙)とミクロコスモス(小宇宙)の間には常に相応関係があり、異なる次元や階層においても同様の法則が反映されると説く。

  3. 波動の原理 (The Principle of Vibration) – 「何ひとつ休むものなく、万物は動き、全ては振動している」en.wikipedia.org。あらゆる存在と現象は異なる波動数の振動状態にあり、静止や絶対不変のものは存在しないという原理。

  4. 両極性の原理 (The Principle of Polarity) – 「あらゆるものは二極を持ち、"対立"するものも本質においては同一であり程度の差に過ぎない。極端は相通じ、あらゆる真理は半分の真理に過ぎず、全てのパラドックスは調和し得る」en.wikipedia.org。この原理では、光と闇や善と悪など一見正反対に思えるものも同じスペクトル上に位置する連続的な現象であり、程度の差こそあれ本質では一つであるとされる。

  5. リズムの原理 (The Principle of Rhythm) – 「全てのものは流れ、満ち引きし、あらゆる事象に揺らぎの潮がある。揺れが右に振れればその振れ幅だけ左にも振れる。リズムがこれを埋め合わせる」en.wikipedia.org。宇宙におけるあらゆる運動や現象には周期的なリズムが存在し、万物の進行には上昇と下降のサイクルが伴うとする。

  6. 原因と結果の原理 (The Principle of Cause and Effect) – 「あらゆる原因には結果があり、あらゆる結果には原因がある。全ての出来事は法則に従って起こり、偶然は法則を知らない者に与えられた名前に過ぎない」en.wikipedia.org。森羅万象は因果律に支配されており、何事も偶然に生起することはなく、全ての結果には相応の原因が存在するという教え。

  7. ジェンダーの原理 (The Principle of Gender) – 「ジェンダー(性別)は万物に宿り、全ての存在は男性性と女性性の両原理を内包し、あらゆる次元において性の法則が働いている」en.wikipedia.org。物質から精神に至る全てのレベルで創造原理としての男性的側面と女性的側面が作用し、その均衡によって万物の生成が成り立つとされる。

古典ヘルメス文献との比較

『キバリオン』で提唱される諸原理と古来のヘルメス文献(コルプス・ヘルメティカ等)の教義を比較すると、共通点と相違点の両方が見出される。オカルト研究家ミッチ・ホロウィッツは、キバリオン第一の原理である哲学的精神主義(万物の根源を心とする考え方)が古代ギリシアのヘルメティカにおける思想とも大筋で通じるものだと指摘しているen.wikipedia.org。また研究者ニコラス・E・チャペルは、キバリオンのいくつかの要素――たとえば前述の精神至上主義や、「上にある如く下も然り」の概念、万物が雌雄対の極を持つという考え方――は確かに古代および中世のヘルメス文献に由来している一方で、他の要素(例えば「振動の原理」など)はヘルメス主義とは無関係であると述べているen.wikipedia.org

さらにチャペルは、キバリオンの思想が伝統的なヘルメス文献と著しく異なる点も指摘する。例えば、キバリオンでは神学的存在を強く想定せず各人の「精神的変容 (mental transmutation)」による自己鍛錬に重きを置いているのに対し、古典ヘルメス文献では神(至高の存在)への崇敬とその神性との合一が中心テーマとなっているen.wikipedia.org。チャペルは総括として、キバリオンは全体的に見て20世紀初頭のニューソート思想に染まり過ぎており、ヘルメス哲学の歴史的伝統を体現したものとは言い難いと結論付けているen.wikipedia.org

影響と評価

出版以来、『キバリオン』は20世紀のオカルティズムにおいて広範な読者を獲得し、その簡潔な教えは現代の自己啓発やニューエイジ思想にも取り入れられてきたen.wikipedia.org。7原理の中でも「メンタリズムの原理」に示された「心の力」は引き寄せの法則などニューソート/ニューエイジ系のポジティブ思考の教義と通じるものがありtemplarkey.com、本書は秘教的真理の入門書あるいは実践書として頻繁に言及されている。

一方で、伝統的なヘルメス主義の観点からは『キバリオン』の内容が古典の教えを表面的に平易化し過ぎており、真の秘教思想の深みに届いていないとの批判もあるtemplarkey.com。実用的な自己啓発に偏った解釈がヘルメス哲学の霊的・形而上学的な深遠さを矮小化しているという指摘であるtemplarkey.com。それでも本書は100年以上にわたり版を重ね、人々を神秘哲学の世界へ誘い続けている。近年では『キバリオン』を題材としたドキュメンタリー映画も制作され、古代の叡智を現代社会に紹介する試みが続けられているgarrett-thierry.com




ヘルメス主義と音楽について教えてください

 ヘルメス主義(Hermeticism)と音楽の結びつきは、「宇宙=秩序(コスモス)」を響きとして捉える発想にあります。要点だけ、歴史と実践の両面からコンパクトにまとめます。

基本アイデア(なぜ音楽と相性が良いのか)

  • 対応(Correspondence):「上なる如く、下もまた然り」——宇宙の秩序(マクロ)と人間の内面・音楽構造(ミクロ)は写し鏡、というヘルメス的な原理。エメラルド碑文由来の格言として近代に広まりました。ウィキペディア

  • 振動(Vibration):『カイバリオン』は「万物は振動する」と述べ、心や物質の相違を振動数の違いとして捉えます。音は振動そのものなので、ヘルメス的世界観を最も直感的に扱える媒介が音楽です。Internet Sacred Text Archive+1

  • 宇宙的調和(Musica universalis):天体運行の比率を“聴こえない音楽”とみなす伝統(天球の音楽)。後に作曲や理論に広く影響しました。ウィキペディア

ごく短い歴史年表

  1. 古代〜中世:ピタゴラス系の「天球の音楽」観。数比=和声という着想が音楽観の基礎に。ウィキペディア

  2. ルネサンス:マルシリオ・フィチーノが『三重の生』第3書で星辰と気質の関係を論じ、オルペウス讃歌を竪琴で歌う“星の音楽療法”を実践したと伝わります。ウィキペディア+1

  3. 17世紀:ケプラー『世界の調和(Harmonices Mundi)』で惑星速度の比を音程に対応づけ、宇宙と和声の関係を数理で記述。ウィキペディア

  4. 同時代:アタナシウス・キルヒャー『Musurgia Universalis』は、宇宙と音/修辞/健康を総合し、巨大な“創造のオルガン”比喩まで展開。ヘルメス的ネオプラトニズム色が濃い総合音楽書です。ウィキペディア+1

  5. 19–20世紀の“オカルティズムと音楽”(ヘルメス圏の周辺潮流)
     ・エリック・サティ:薔薇十字系のペラダンの舞台音楽『星の子』など、神秘志向の作曲期。The New Yorker
     ・アレクサンドル・スクリャービン:神智学に傾倒し、色光・合一志向の大構想を音で追求。Encyclopedia Britannica+1
     ・デーン・ルドヤー:作曲家かつ人間学的占星術の開拓者。音と周期思想を接続。American Composers Alliance+1
     ・グスタフ・ホルスト『惑星』:天体の占星術的性格を音で描く連作。berliner-philharmoniker.de+1

  6. 現代例ジョン・ゾーンの『The Hermetic Organ』シリーズは、教会オルガン即興で“ヘルメス的”世界観を題名から前面化。tzadik.com+1

作曲・制作への具体ヒント(実験レシピ)

  • 7原理を作曲ルール化(『カイバリオン』)

    • 対応:曲全体(マクロ)とモチーフ(ミクロ)を相似形で設計。

    • 振動:パラメータ(テンポ/LFO/FM比)を“階層的振動”として束ねる。

    • リズム:周期の揺らぎ=拍節の伸縮で「律動の原理」を聴かせる。Internet Sacred Text Archive

  • “天球”マッピング:惑星に音階・速度・明暗を割当て、実データ(離心率や公転速度)をテンポや音程変化に変換——ケプラー風。ウィキペディア

  • 錬金術の三段階を音響化

    • Nigredo(黒化)=低域ノイズ/密な歪み、

    • Albedo(白化)=倍音整理・透明化、

    • Rubedo(赤化)=高域の輝度・金属的ブラスで“完成”。(比喩的応用)

  • フィチーノ流“歌と香りと空気”:響き(歌・持続音)+空間(残響)+嗅覚的メタファー(明るい和音=芳香、暗い和音=陰影)で気質のバランスを演出。ウィキペディア

もっと知る・聴く(入口リスト)

デリダの差延とドゥルーズの差異

 デリダの差延とドゥルーズの差異は、同じ「差」を語りながら、見ている方向が違います。差延は、言葉の意味が他の言葉との差と時間的な先送りの中で、つねに暫定的に立ち上がるという考えです。辞書で一語を引くと別の語へ連鎖し、SNSでも場が変われば受け取り方が揺れる。意味は「今ここ」で固定できない、という読みの原則を示します。いっぽう差異は、差そのものが世界を動かす力だという立場です。温度差が風を生み、需要の差が市場を動かすように、勾配が生成を駆動する。差は消すものではなく、活かしていく資源だと捉えます。

実用面では、 デリダの差延は読みの安全装置になります。契約書や規約では用語の定義と適用範囲を明示し、授業や会議では定義・例・反例を往復して意味のブレを可視化し、引用は文脈ごと確認する。ドゥルーズの差異は設計のエンジンになります。商品企画では他と違う一点を思い切って設計し、チームでは異質性を混ぜて学びの衝突を起こし、学校や地域では資源配分のコントラストを意図的に作る。均すより、差を設計して成果を生む発想です。

系譜を簡潔に述べると、 デリダの差延はサスールの記号論(意味は差の網)、フッサールの時間論(保持と予持)、ハイデガーの現前批判を背景に、読解の条件を組み立てたものです。ドゥルーズの差異はベルクソンの持続、ニーチェの肯定、スピノザの実在論を受け、生成の存在論として練り上げられました。どちらも同一性中心主義を疑う点で響き合いますが、発展関係ではなく、同時代に並走した別の道筋です。

迷ったら合言葉を。意味がなぜぶれるのかを確かめたい時は差延、差をどう使えば新しいものが生まれるかを設計したい時は差異。読みを整え、つぎに勾配を設計する。この順番が、両者を手際よく使い分ける近道です。