ARC-AGI-3 は、ARC Prize Foundation が2026年3月に公開した、AIの汎用知能(AGI)を測るための最新ベンチマークです。従来の ARC-AGI-1、ARC-AGI-2 の後継にあたります。
特徴は、これまでの「入力→出力」の静的パズルではなく、インタラクティブなゲーム環境になったことです。
具体的には、AIは
- ルールが説明されない世界に入る
- 自分で操作して探索する
- 世界の法則を推測する
- 目的(ゴール)を発見する
- 何手先も計画してクリアする
という能力を求められます。
| 名称 | 公開 | 評価対象 | 問題形式 | AIに求める能力 |
|---|---|---|---|---|
| ARC (Abstraction and Reasoning Corpus) | 2019 | 基本的な抽象推論 | グリッドパズル | 少数例からルールを発見する能力 |
| ARC-AGI-1 | 2024 | 汎用推論 | 静的グリッド問題(約800問) | パターン認識・抽象化・一般化 (ARC Prize) |
| ARC-AGI-2 | 2025 | より高度な推論 | 難易度を大きく上げた静的問題 | 推論・合成・未知問題への適応力 (ARC Prize) |
| ARC-AGI-3 | 2026 | エージェント知能 | インタラクティブなゲーム環境 | 探索・計画・学習・環境理解・長期戦略 (ARC Prize) |
| 名称 | 環境・形式 | 主に測る能力 | ARC-AGI-3との近さ |
|---|---|---|---|
| ARC-AGI-3 | ルールも目標も不明なターン制ゲーム | 探索、ルール発見、目標発見、計画、適応 | 基準 |
| Crafter | Minecraft風の2Dサバイバル世界 | 探索、クラフト、長期計画、技能獲得 | 非常に近い |
| NetHack Learning Environment(NLE) | 自動生成されるローグライク | 長期計画、探索、記憶、資源管理、未知状況への対応 | 非常に近い |
| Procgen Benchmark | 自動生成される16種類のゲーム | 未経験ステージへの一般化、サンプル効率 | 近い |
| bsuite | 小型の強化学習課題群 | 探索、記憶、信用割当、汎化などの基礎能力 | 近いが分析的 |
| XLand | 多数のルール・世界・マルチエージェント課題 | 新しいゲームへの即時適応、一般的行動能力 | 非常に近い |
| SIMA / SIMA 2 | 複数の3Dゲーム世界 | 言語指示、視覚認識、操作、未知ゲームへの転移 | 近い |
| BabyAI | グリッド世界で言語指示を実行 | 言語理解、探索、組合せ的一般化 | 部分的に近い |
| MiniGrid | 小型グリッド世界 | 探索、記憶、部分観測、計画 | 基礎版に近い |
| AI2-THOR / ALFRED | 3Dの室内環境 | 移動、物体操作、言語指示、長期タスク | 身体性寄り |
| WebArena | 模擬Webサイト群 | ブラウザ操作、計画、ツール利用、長期タスク | デジタル業務版 |
| AppWorld | 複数の模擬アプリとAPI | アプリ横断操作、コード実行、計画、状態管理 | デジタル業務版 |
| Melting Pot | マルチエージェントゲーム | 協調、競争、社会的適応、未知の相手への一般化 | 社会知能版 |
| Atari ALE | 57種類などのAtariゲーム | 視覚入力からの強化学習、探索、制御 | 古典的な祖先 |