2016年5月5日木曜日

物理数学の直観的方法

物理数学の直観的方法

 

 rotの意味というのは、ベクトル場を水流と考えた時、その流れの中にある微小な水車の回転速度と解釈できるのである。



 フェ ルマーの原理とは要するに、光は通貨に要する時間が最小となるような経路に沿って進むというものであり、逆に言えば、鉛筆で勝手に2点を結ぶ様々な形の コースを描いたとき、それぞれにおける通過時間の長さを表にまとめてその中から小さいものを選び出せば、その値に相当するコースは現実に光がたどる光路と 一致しているのである。解析力学は、この考え方の力学版であると言える。

 このとき私の手元には第二章まで書き進んだ相対論の原稿があり、「物理数学」のほうはまだ構想の段階でとどまっていた。しかし、検討の結果、相対論のほうを二番手に繰り下げることにした。
 相対論の本は読者数も多いので威力は大きくできるものの、外す恐れが大きい。最初を外せばそれっきりなので、初回は思想や主張などをやや控えめにすることで命中精度を上げ、二番手で威力・インパクト力に期待するのが最適の解答である。